意思決定をすることはこんなにも難しいのかと
こんにちは。たりです。
最近は、仕事が佳境に入っているのと、体調が優れないのでなかなか家でパソコンに向かう時間がありませんでした。外の熱帯気候と中のクーラーとの温度調節はいつまでたっても上手くなりませんね。体調不良が続くのもこの温度調節の難しさが関係していそうです。
今日は仕事で最近ぶつかった出来事のことと意思決定について。
ここ最近とあるプロジェクトの管理をずっとしてきていましたが、ここにきていろいろな問題に直面するようになりました。なかなか不確定な部分も沢山あるプロジェクトでいつクリティカルな問題が起きるのか正直掴みづらい。関係する部署や人が多く、他拠点との合同プロジェクトなので、拠点側と常に認識を合わせる必要がある。しかも相手は外国人。
そんな中、プロジェクト遅延につながりそうな状況でスケジュールを長く引きなおすか、そのままでいくかの判断を迫られることになりました。原因はまあ、人的なミスというところです。
スケジュールを伸ばせばいろんな人に影響が出るし、このままのスケジュールでいけると確信できる材料も少ない。普段そこまで影響範囲のでかいプロジェクトに携わっていなかったので、この状況に対してどういう判断をすれば良いのか途方に暮れてしまいました。もちろん、最終的には上司と相談して決めていけばいいのですが、上司へ正しい情報を入れないと上司も判断を誤ることになります。
一体どういう情報を揃えて、どういう考えを報告をすれば良いのか。あるいはすべて上司に任せてあらゆる大小さまざまな情報を全部放り投げれば良いのか。うーん難しい。
先にその後の事実を述べておくと、結局一緒に仕事をしていた先輩社員と相談の上で、何点か工夫するポイントを作ってそのままのスケジュールで行くことになりました。
世の中、意思決定がすべて
マネジメント層がいつもろくに仕事をしていないように見えるのはどこの企業でも一緒かもしれません。でも彼らの仕事は通常業務をすることではなくて、企業の将来を考えて意思決定をすること。ここに役員報酬を払う最大の価値があるのだと、今回の件で非常に考えさせられました。
仕事のすべてが数字で判断できるとは限りません。利益を優先することもあるし、リスクを回避するのが正解かもしれません。または顧客からの見え方が最も重要な時もある。
適切な情報を入手して、不確定な要素はありつつも何かを決めなくちゃいけない。適切な情報なんてないかもしれない。非常にストレスのかかることだとも理解しました。マネジメントの旗の振り方ひとつで企業は浮き沈みをしていくのですね。
決められない人はマネジメントにはなれない
僕のように情報に惑わされて、決めきれない人、決めた後に常に不安になってしまって後ろを何度も見返してしまう人、意思決定者には向いていないのかもしれません。あるいは意思決定のスキルというのが経験でレベルアップするものなのであれば、まだまだレベルが足りていないのだと思います。一緒に働いている先輩に今回はただただ感心するばかりでした。
周りの上司で決めることが出来ない人がいたらその人はレベルが足りていないか向いていない。そういう観点で上司を見ることができるようになりました。もちろん現場に近い上司は日々の通常業務に精通し、時に歯車になって働くこともあると思います。それでも役職が上がるにつれて通常業務をすることはなくなり、何かを決めることばかりになっていく。
決められない上司に当たったら最悪ですね。
いや、あるいはラッキーなのかもしれないですね。自分が決める必要があるので、その分早くレベルアップしていくことができるのかもしれないのだから。
業務スキルと意思決定スキルは分けて考える
年をとるにつれて、通常業務の仕事のレベルが上がり、大きな仕事を任される確率が上がります。でもそれって、通常業務のレベルの評価であって、意思決定のレベルの評価とちょっと性質が違うものかなと思います。大きな仕事には大きな意思決定がついて回るので、そこでレベルに達していないとこれが壁になるのかなと思います。
日々の仕事の中で自分の権限の範囲で小さな意思決定を積み上げる。その際に、なぜその選択をしたのか常に理由を述べられるようにしておく。その積み重ねですよね。
なあなあで決めてばかりでは意思決定のスキルレベルは上がらない。決定するに当たる、自分の芯のようなものを作り上げておかないと、そのうちポキっと折れてしまう。そんな気がした今回の出来事でした。
なので、普段何か決定を与えられることを待っている人は要注意です。それ以上の昇進は望めないかもしれません。人事も、「決めていける人」が上に立たなければならないというのはわかっていると思います。どんなに業務に精通していても、普段の自分の縄張りでその仕事を極め切った人も、意思決定という暗闇の中に足を一歩踏み出せる力がなければ、経営に携わることは出来ません。
最近、昇進したくないと思っている人が増えているという話をメディアで見ますが、僕も含めて、何か恐れているんでしょうね。責任を持って決定するということに魅力を感じづらく、ただただ恐れの対象となっているんじゃないでしょうか。恐いことから逃げたい人が多くなっているのかもしれません。その上のステージはもっともっと面白い世界が広がっているかもしれないのに。
最後に
普段、今回の出来事よりも何倍も何十倍も重い決断を常にしているマネジメント層には頭が下がる思いです。正直、今まで、決定作業からは割と逃げてきたような気がしています。このステージをちゃんと理解してレベルアップしていけるかどうかが、今後、今の会社で働き続けないとしても非常に重要なことだと思いました。
若手と呼ばれる層を卒業し、日々の業務に精通するのに努力するだけでは足りないステージに上がったのだと気づきました。ちょっと遅いかな。みんなそういうの普通に気づいているのかな。。
上記述べたような、芯作りと経験できる機会を無駄にしないように気をつけていきたいと思います。
なんか所感みたいになってる笑。抽象的な話になってしまって伝わらない部分もあるかもしれませんが、僕の今の思いとして備忘しておきます。
それではまた次回。
決断の本質 プロセス志向の意思決定マネジメント (ウォートン経営戦略シリーズ)
- 作者: マイケル・A・ロベルト,スカイライトコンサルティング
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2006/07/24
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 32回
- この商品を含むブログ (13件) を見る