たりさんぽ

元海外駐在員のサラリーマンの雑記

シンガポールの転職はコネ次第なところがある

こんにちは、たりです。

 

シンガポールの転職って縁故採用ガンガンしていて、コネクションって大事だなと思いました。

チームに新しい人が欲しい場合は基本的にチームそれぞれが採用の権限を持っています。流れとしてはこんな感じです。

 

  1. 人事部に人を取りたい旨を伝える。(期初に人員計画を提出&承認済みでその範囲での話)
  2. 人事部がシンガポール人が使用する掲示板に広告を掲載する
  3. それを見た求職者が応募し、チームで面接をする
  4. チームで面接した結果がOKであれば、人事部に伝えて、人事部が面談をする
  5. 人事部面談では主に給与面での交渉をする
  6. 全て終わったら何日から働くかを決めたり、ビザ等の手続きをする

 

シンガポール特有のポイントとしては、2番で、掲示板への広告掲載が国で定められた法律の下、必ずしなければならないところです。

シンガポール人が就職をしやすいようにする一つの施策のようですが、形骸化している感じもあります。

 

実際は、掲示板に出した後、すぐにチーム内のコネクションのある人がどこからか人材を見つけてきてその人と面談を始めることがあります。

 

シンガポールでの働き方って、職業がちゃんと分割されていて、人事なら人事としてずっと働いているし、経理なら経理、営業なら営業と分かれています。

そして、僕のいるチームは少し専門性もあって、転職を繰り返すうちに狭い分野の中でシンガポール中の企業に知り合いがいるような環境になっています。

 

シンガポールで給料をあげようと思ったら、複数の会社で複数の異なるプロジェクトに携わり、自分のスキルを上げていく必要があります。3回4回と転職を繰り返す中で、「前々回の職場で一緒だった人が今同じチームにいる」みたいな現象が普通に発生します。

 

そうやってコネクションをどんどん作っていくと、「今あの会社にいるあいつを採用しよう」みたいな話をし始め、面接を始める前から一緒にランチに行ったりしています。

 

そのランチの中で、面白いプロジェクトが始まりそうなんだけど来ない?みたいなことや、会社を辞められそうかといったことを聞いて、面接の半分くらいは終わってしまっているようなものです。

 

ある意味、厳しい世界です。狭い国土の中で狭い業界で働いていると、誰が優秀で、誰が優秀でないかわかってしまうことになります。

優秀な人間にはどんどん声がかかり、優秀でない人は優秀でない人として広まってしまう可能性があるのです。始まる前から厳しい状況に立たされるわけです。

 

ですので、今いる会社で全力で仕事をして、結果を残すことは非常に意味のあることになります。そこで出した結果で面接を乗り切ることもできますし、コネクションがあればもっと高待遇な会社へさらっと入れることになったりもします。

 

チームの同僚が、「今までであった優秀な人をメモしたポートフォリオを作っている」と言っていました。将来、何処かの会社で大きなプロジェクトを進める中でヘッドハンティングするためのポートフォリオです。そんなことを考えている人がゴロゴロいます。

 

いやー。本当に厳しい世界です。

 

それでは、また次回。

コネこそ実力! コネで入って何が悪い!

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