たりさんぽ

元海外駐在員のサラリーマンの雑記

急成長!グラブタクシー(GrabTaxi)の実力と可能性

こんにちは。たりです。

 

今、アジアで急成長を遂げている新興企業、Grabという会社をご存知ですか?シンガポール、タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシア、フィリピンの6カ国、22都市で展開しているタクシー配車アプリを提供する企業です。

 

Grab (application) - Wikipedia, the free encyclopedia

 

2011年にハーバードビジネススクールに通って居たAnthony TanとTan Hooi Lingがアイデアを練り、ビジネスコンテストで準優勝。2012年に正式にサービスの提供を開始しています。もともとはマレーシアでの開始でしたが、みるみるうちに拡大し今では東南アジアで幅広く使用されています。

 

 

ビジネスモデルは?

手数料ですね。利用者は配車手数料として3ドルほど取られ、GrabTaxiはシンガポールの場合だと、1つ配車が成約するにつき0.3Sドル(約25円)をドライバーから徴収しています。他の国でもタクシー代の数%だったり固定料金だったりで手数料を取っているものです。アプリを使ってもらえば使ってもらうほど利益が出ます。ドライバーは残りの配車料を取ることができます。ドライバーに取っても嬉しいですね。

 

実際に使って見る

使ってみるというか愛用しています。シンガポールに住んでいたらタクシー配車アプリは必須アイテムです。来て間もない頃は先輩社員の人が一瞬でタクシーを準備する手際の良さに驚愕したのですが、全てこのアプリのおかげ。シンガポールではどこに飲みに行くにもタクシーで十数分で行けますし、MRTの駅から離れていることも多い。加えてタクシーの値段が日本よりも全然安いので気軽に使用できます。

 

配車までの流れ

非常に簡単です。

  1. まずアプリの画面から自分の現在地と目的地を入力
  2. タクシーの種類を選ぶ。普通のやつか大型かあるいはタクシー免許のない個人乗用車を選択できます。基本普通のタクシーを呼んでいますが、なかなか捕まらない時は個人乗用車もたまに使っています。
  3. GPSで近くのタクシーに1の情報が発信され、早い者勝ちで返信をくれたタクシーに決定。画面上でタクシーが配車できたことがわかる。
  4. タクシーの位置をGPSとマップで確認でき、あと何分でくるかが一目瞭然。
  5. あとは来るのを待つだけ。わかりづらい場所に自分がいるときはタクシー運転手が近くまで来た時に電話をしてきます。電話でやりとりしながら自分の居場所まで来てもらいます。

実際の画面はこんな感じ。UIも洗練されていて、どんどん改良されています。

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http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5414

 

ここがすごい!

とにかく早い!

これは時間帯にもよるんですが、配車が本当に一瞬です。シンガポールではタクシースタンドでタクシーを待つのが基本で、大通りや中心街で流しのタクシーを道路脇に止めて乗るってのが非常に難しい。っていうか基本禁止?なのでこのアプリは重宝するんです。

とにかく早い!配車まで早い時で3分から5分。アプリ起動→入力→発信→取れたっ!→1分でくる→もう乗る。この流れの早さ。日本から来た出張者や来て間もない人はびっくりします。

 

英語が喋れなくても安心して乗れる

目的地が事前に知らせているので、英語が喋れなくても不安でも勝手に連れて行ってくれます。たまに目的地をあまり確認していないドライバーの人もいて、どこに行くか聞いてくる人もいますが、ドライバーのスマホにもちゃんと目的地が出ていますので、それを指せばいいわけです。もしドライバーが目的地を知らなくても、勝手にGoogleマップやカーナビ使ってたどり着きます。

 

明瞭会計

初めて海外のタクシーに乗るときってぼったくりされないか非常に不安になりますよね。このアプリを使うと配車完了時に事前に大体いくらくらいかアプリ上で確認することができます。なので、お金の準備も事前にしておけて安心できます。基本シンガポールでぼったくられることはないですが、他の東南アジアでは心強い!しかも現金で払うという選択肢だけでなく、事前にクレジットカードの情報を登録しておけば、目的地到着時に支払いをする必要なし。めちゃくちゃ便利。

 

インターネットがないと使えない・・・

そう。デメリットはネット環境+電話番号がないと使えないことです。海外に出張したり旅行に行く時、空港でSIMカードを買っていればいいですが、買ってなかったらこれ使えませんね。あとインストールも終わってないと使えませんね。このアプリはインストール時に携帯電話番号を登録する必要があるので、単純なネット環境だけでなく電話もかけられるやつじゃないといけません。

 

成長性は?

数年は目覚ましい成長を遂げると勝手に思っていて応援しています。2015年8月には3億5000万ドルの資金調達にも成功しています。

タクシーの配車アプリを提供している企業はどんどん増えてきていて、Uberは完全な競争企業。こういった企業に今後どのように優位に立っていくかが鍵となるかと思います。質の悪いタクシードライバーの排除・管理と手数料の管理。あるいはUIの洗練と機能の拡充がまず思いつくところです。

 

日本のタクシー業界への一石?

Uberが日本へも展開している中、GrabTaxiは今後日本展開するのでしょうか。外国人観光客にとっては行き先を言葉で伝えなくてもアプリで事前に伝えてあることや、現金支払いだけでなく配車時点でクレジットカードでの支払いを完了できる機能もあったりして、旅行時の移動が楽になります。日本に来る観光客の移動手段をどうやって先取りしていくべきか。タクシー業界はIT化に向けて転換点となっている気がします。

 

まとめ

GrabTaxiなどの配車アプリは一度使ってみるとこの便利さに虜になります。海外のタクシー事情について少しでも気になっていただけたら幸いです。

 

それではまた次回。